いま、多くの基幹システム(オフコン)がリプレイスの時期を迎えています。

しかし、現場の実情はそれどころではありません。少人数の精鋭部隊は日々の保守運用に追われ、リプレイスにまでは到底手が回らない。人を増やそうにもCOBOLやRPG言語といったレガシーな言語が扱える新しい人材の確保は、年々難しくなるばかりです。

このような八方塞がりの状況において、AIエージェント(Claude Code)が、大きな可能性を秘めた選択肢となってきています。

仕様書がないのは担当者の怠慢ではなく組織的な課題

基幹システム(オフコン)のリプレイスの着手が決まり、まず直面するのが現状の全体像を把握するための資料──いわゆる仕様書(設計書)がないことです。余剰人員はおらず、数百・数千のコースコードから書き起こすのは非現実的。とはいえ、外部委託には莫大な費用がかかり、それでようやくスタートライン(過去の取り戻しでしかない)となると経営陣も簡単には決断できないでしょう。

この現状は、これまで仕様書(設計書)の整備を怠ってきた担当者の怠慢によるものなのでしょうか?

そうではありません。何十年もの間、ビジネスの拡大に合わせたシステム改修や日々の運用を続けることができていたのは、黙々と職人仕事をしてきた担当者たちのおかげです。そのため「人は足りている」という経営判断がされてきたことにも理解ができます。ただし、そこには些細なことを許容することで成り立っている(=ドキュメント整備を先送りにしている)という死角があったといえます。

その些細なことが何十年分と積み重なった隠れ負債のようなものが、リプレイスのタイミングで可視化されて問題となっているのです。向き合うべきは、誰がこの状況を引き起こしたのか?ではなく、どのようにこの負債を返済するか?です。

部門間調整という名の迷路

基幹システム(オフコン)のリプレイスは、単に今あるものを新しいプログラム言語で置き換えればよいという話ではありません。「これを機にこれまでの課題を解決する新時代のシステムにしよう」というゴールが設定され、関連部門へのヒアリングが始まります。

ところが、各部門から寄せられる要望は多岐にわたります。また、中には社内のしがらみなどもあり、それを社内の人間(プロジェクトリーダー)が調整することは、社内の人間であるがゆえに難航することが往々にしてあります。

そうした、システム面での「古い概念」と「新たな概念」、社内のしがらみが複雑に絡み合い、具体的な未来地図が描かれることなく時間だけが過ぎていきます。

IBM株価の歴史的下落を起こした「Claude Code」とは?──ChatGPTと何が違うのか

こうした基幹システム(オフコン)のリプレイスの現場において、希望とも言える新たな選択肢となってきているのが、Claude Codeに代表されるAIエージェントです。

2025年、AIエージェントがCOBOLなどのレガシーコードを高精度で分析・変換できることが示されると、レガシーシステムの保守・移行ビジネスを収益の柱としてきたIBMの株価は歴史的な下落を記録しました。それほどまでに、AIエージェントのインパクトは大きいのです。

AIというとChatGPTが有名ですが、COBOLやRPG言語の分析には不向きです。なぜなら、ChatGPTはブラウザを通して利用するツールであり、基幹システム(オフコン)の分析のためには、人間が質問に関連したファイルを毎回選んでアップロードする必要があり、扱える数にも限りがあるためです。

一方、AIエージェント(Claude Code)は、社内のPCで動作(AIの思考はクラウド)します。

この違いが、時に数千ファイルに及ぶ基幹システム(オフコン)のソースコードに対して威力を発揮します。AIエージェント(Claude Code)が数千のソースコードを自ら辿り、処理の流れや機能間のデータ連携を読み解いていく。しかもその精度はベテランエンジニアに匹敵し、人間なら数週間かかる作業も数十分でこなします。

「まさかここまでとは…」──AIエージェントがリプレイスの現場を変えようとしている

基幹システム(オフコン)のリプレイスは、COBOLやRPG言語をJavaに単にコード変換すればよいという話ではありません。部門間の要望をとりまとめ、現状と未来像とが確実に接続された新たな仕様を策定し、新技術のルールでプログラムを作成する必要があります。コード変換が直訳とするなら、それは意訳と文脈の再編集にあたります。

従来、こうした俯瞰的な理解にもとづいた対応は人間でなければできませんでした。ところがAIエージェント(Claude Code)は、この「意訳と文脈の再編集」に踏み込めます。

ソースコードにもよりますが、AIエージェント(Claude Code)による分析と仕様書(設計書)の作成は90%を超える高い精度で実現可能になってきています。この高い分析・理解力は、例えば、ある要望を取り入れたとき既存の業務フローにどんな影響が出るかを洗い出し、仕様の検討そのものを対話的に回せるようになることを意味しています。

実際、当社の導入支援サービスの現場でも「まさかここまでとは…正直驚いています」といった声が聞かれます。

もちろん、最終的な判断を下すのは人間です。しかし、ゼロから全体像を把握し、仕様を整理し、影響を洗い出す──この膨大な「下ごしらえ」をAIエージェントが担うことで、限られた人材の時間と知恵を「どのような未来のシステムにすべきか」という人間が本来やるべき仕事に集中できるようになります。

もはや問いは「AIを導入するか否か」ではない

基幹システム(オフコン)のリプレイスの現場において、もはや問いは「AIを導入するか否か」ではなく「どこから導入していくか」になっており、今後より一層浸透していきます。

これから耳にする基幹システム(オフコン)のリプレイスにおける成功事例では、AIエージェントの活用による成果が語られるようになるでしょう。

当社の生成AIエージェント導入支援サービス

AIエージェント(Claude Code)がリプレイスに効果的とはいえ、冒頭でも触れたとおり、現場の少数精鋭は日々の保守運用だけで手一杯の現状です。そこに専門的な知識を要するAIエージェントの選定・導入・運用を背負わせるのは現実的ではありません。当社では、現場の負担を増やさずにAIエージェントを簡単かつ安全に導入するための支援を行っています。最初の一歩を踏み出すために、まずはお気軽にご相談ください。

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